Dry Stout / ドライスタウト

CRAFT BEER BASE Brewing Lab / クラフトビアベース
スタイルスタウト - Stout / スタウト
ABV4.0%
IBU-

4.2★★★★☆

伝統的なドライスタウトをリスペクト。ローステッド・バーレイの焦げを感じられるように、あえて渋味と酸味を前面に押し出した。

A beer that respects the traditional dry stout. The burnt astringency and acidity from the roasted barley are brought to the forefront.

CRAFT BEER BASEでは1年間をかけて順次、ビールの主要な発祥国を特集している。3~5月の特集はイギリス・アイルランドだ。醸造部からも関連するビアスタイルをいくつかリリースする。
 今回のリリースは“ドライスタウト”である。イギリス発祥の濃色ビール“ポーター”がアイルランドに渡り別の発展を遂げたビアスタイルだ。代表的銘柄は『ギネス』である。
 今日のクラフトビアシーンで人気のスタウトは、バニラや乳糖で風味を付けたもの、バーボンの空樽で熟成したものなど、デザート的な立ち位置のものが主流である。しかし伝統的なスタウトはもっとドライな飲み口で、ともすれば口をすぼめるような酸味や渋味があったという。
 この味わいは第一に、“ローストテッド・バーレイ”という真っ黒に焦がした大麦に由来する。本格的なドライスタウトのレシピではローステッド・バーレイを全穀物中の10%も使用する。流石に本作では少し控えて、比較的マイルドな煎り加減のロースト麦芽も併用した。それでも、ローステッド・バーレイを全く使用しないこともある昨今のスタウトに比べると、焦げの酸味や渋味はかなり強い方だ。
 伝統的なドライスタウトの味わいを形成していた第二の要素は、野生酵母や乳酸菌の関与である。おそらく前述したポーターの歴史的製法の名残と思われる。もっとも今日では、スタウトもポーターも純粋なビール酵母で醸造する場合がほとんどで、本作でもそのようにした。ただしオマージュとして、麦汁仕込み工程で敢えて重曹などによる徐酸を行わない造りとした。
 話は変わるが、毎年3月17日はアイルランドの聖人に因んで、セントパトリックデーと呼ばれるお祭りが各所で開かれる。この日はギネスや本作のような本格的なドライスタウトをガバガバ飲んで楽しみたい。

『Dry Stout』
Style : Dry Stout
ABV : 4.0%

最新のレビュー

デカプリ子
Tap & Crowler / タップ & クロウラー

4.2★★★★☆
約14時間前

コーヒーロースティしっかり、にがい、ボディはライトでものすごくドライ。ゆっくりあじわうよりはゴクゴク寄りか。うまし。

ブルワリー

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