Citrush / シトラッシュ

PASSIFIC BREWING / パシフィックブルーイング
スタイルIPA - IPA (Indian Pale Ale) / アイピーエー
ABV6.0%
IBU-

0.0☆☆☆☆☆

瀬戸内海に浮かぶ「大三島」という小さな島で育った、八朔と伊予柑をふんだんにつかったIPA。
柑橘系の香りのするホップもチョイスし柑橘感x本物の柑橘という掛け算的な味わい。
眼前に絞りたての果実があるかのような、華やかとほろ苦さが心地よいビールとなりました。

-----memo-----
茅ヶ崎から遥か西方、愛媛県の瀬戸内海に「大三島」という小さな島があります。

縁あって何度か訪れたことがあるのですが、とても素敵な島で今でもその穏やかな風景が目に浮かびます。
自転車で一周できてしまうような小さな島ですが、柑橘を始めとする農作物も豊富で、魚介ももちろんのこと、島で獲れる猪は日本一に選ばれたこともあるそうです。
また瀬戸内海らしく、海はまるで湖のように穏やかで、太平洋育ちの僕にとってはとても新鮮な風景でした。

今回は、そんな思い出深い大三島の柑橘農家「花澤家族農園」様より八朔と伊予柑を分けていただきビールにしました。

普段柑橘を使ったビールを作るときには、苦味が出ないように香りを引き出すことを意識していますが今回はあえて苦味も許容するような仕上がりを目指しました。

ベースとなるビールをIPAとし、ホップも柑橘感のあるものを選び、あえて柑橘の皮や搾りかすも煮込むことで苦味を引き出してます。
また香りの部分ではたっぷりのホップに加え、果汁や皮も直接つけこむことで果実感がしっかりとした仕上がりになりました。

こうして、原料を通してそこに暮らす人や土地と繋がりを持てることはすごく嬉しいことでもあります。
またこの一杯のビールの先に、瀬戸内海の景色が思い浮かばれるような、そんな体験をしてもらえたのなら本望です。

おまけ
この仕事をしていると自然と全国各地に友人ができます。
それは飲食店さんだったり、ブルワーだったり。
それぞれ故郷に戻ったり、気に入った土地に移住していったりするので、余計に全国各地に散らばっていく傾向があります。笑

僕が大三島に行ったのも友人(というか先輩ですが)の高橋夫妻が大三島に移住したから。
現在は「大三島ブルワリー」を開業し島の方々に愛されるビールを作っています。

元々、大阪の箕面ビールに勤めていた頃に出会ったのですが気付けば独立するために大三島に移住すると。
ちょうど広島に出張で行く機会がありその帰りに寄ったのがきっかけで、大三島をとても気に入り翌年にも再び遊びにいったりととても好きな場所なのです。

2017年に行った時はちょうど柑橘の収穫時期ということもあり島中に柑橘が成り、産直ではたくさんの種類の柑橘が販売されていました。
大きなネットで300円程度だったので、たくさん買って帰りましたがどの柑橘もとても美味しいのです。

その後、大三島の柑橘農家「花澤家族農園」さんを高橋さんから紹介していただく機会があり、今回改めて連絡をとり収穫時期にあわせて八朔と伊予柑を分けていただいたという次第です。

そんな八朔と伊予柑ですが、いつも通り手作業で皮、果汁、絞りカスに分けました。
これまでの反省を活かして?絞り器やピーラーを一新したのですが、今回は絞りの工程でとても苦戦しました。
八朔も伊予柑も結構身が大きいので絞りやすいかと思っていましたがそんなことはなく、外皮の固さからか絞るのにとても力が必要でした。
握りつぶすかの如く絞っていたのが印象的で、”Citrus”+”Crush”で”Citrush”という名前をつけました。

“シトラッシュ”が正式名称ですが、ちょっと可愛く”シトラシュッ”と呼んでもらってもオッケーです。

--
【Citrush】
Style:IPA with Hassaku and Iyokan
ABV:6.0%

ブルワリー

このブルワリーの他のビール

こちらのビールもおすすめ