RED 006:ESB

CRAFT BEER BASE Brewing Lab / クラフトビアベース
スタイルその他エール - ESB (Extra Special Bitter) / エクストラスペシャルビター
ABV5.6%
IBU35.0

0.0☆☆☆☆☆

○醸造背景
CBB Brewing Labでは「ビールを知りたい」という欲求のもと、個々の原料や製法などの構成要素に着目した実験醸造を多く行ってきた。しかし、そのような実験もまずは「基本的ビアスタイルを教科書通りに造る」ことから出発すべきであることは言うまでもない。今回、教科書片手に造るビアスタイルは「Extra Special Bitter(ESB)」
新たな発見を期待して、いざ醸造。

○ビアスタイル解説
ESBは、イギリス発祥のビアスタイル群 「Bitter」 の中で最もアルコール度数の高い派生形である (それでもせいぜい6%)。
・麦芽のビスケット、カラメルのフレーバー
・ホップの紅茶や枯葉のようなアロマと苦味
・酵母由来のフルーティなエステル
これらイギリス産の各原料に特有のアロマ・フレーバーが調和。イギリス発祥のビアスタイルの中では軽やかな飲み口である。Bitterとイングリッシュペールエールは起源が共通で、両者は同じものと考えられることもあるが、Bitterの方がペールエールよりも麦芽フレーバーが強い傾向にある。またBitterは従来のイギリスのパブにおける提供方法の名残で、カーボネーション (炭酸)がマイルドである。

レシピ要点
特徴的な原料について簡単に解説する。
Maris Otter: イギリス産プレミアム麦芽。
Amber Malt: ごく浅煎りのロースト麦芽。 ナッツ様フレーバーをもたらす。
Fuggle: 典型的なイギリス産ホップ。
Verdant IPA酵母: イギリスのVerdant Brewing 社が開発に関わったHazy IPA向け酵母。エステル生成能が高いのでイングリッシュエールの醸造にも適する。
・水質 : イングリッシュペールエール発祥の都市バートン・アポン・トレントの水質を模して、 SO4濃度を高く調整した。

○社内テイスティング結果
香り:焼きリンゴと紅茶の香り、 鼻をくすぐるナッティさ
味わい: ドライな飲み口。 マイルドなカーボネーションで際立つ苦味

○醸造家のコメント
ESBらしい昼下がりに飲む紅茶のような味わいを上手く表現できた。今まで、 この紅茶の香りはイギリス産ホップによるところが大きいという認識であったが、今回初めてESBを造ってみて発見したのは、ホップ投入前の麦汁から既に紅茶の香りがすることだ。 教科書通りの麦芽配合の妙である。
ベース麦芽をMaris Otterから、いつも使用しているピルスナー麦芽に変えても紅茶の香りはするだろうか? 次の実験醸造のネタが浮かんだ。今回、ブルワリー側でカーボネーションレベルを弱く仕上げたが、このレベルはパブ側で強めることも可能である。 また、 炭酸ガスではなく窒素ガスでサーブしても面白い。何通りかの方法でご提供するのでお楽しみを。

原材料と使用法
○麦芽や他の穀物の配合
Maris Otter (91%)
Caramel Munich 30°L (1.8%)
Caramel Munich 45°L (1.8%)
Caramel Munich 60°L (1.8%)
Amber Malt (3%)
Roasted Barley (0.6%)
米麹 ( ごく微量)
○使用ホップと投入段階
Columbus (麦汁煮沸開始時 0.5 g/L)
Fuggle ( 麦汁煮沸中 1.5 g/L)
Fuggle (麦汁煮沸終了後 2.5 g/L)
○酵母
Lallemandt Verdant IPA
○水質(ppm)
Ca:116, Mg:2, Na:15, Cl:54,SO4:208

『 RED 006:ESB』
Style : Extra Special Bitter
OG: 1.050
FG: 1.008
ABV: 5.6%
IBU:35
SRM: 10

ブルワリー

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