Oaky Trick Black IPA / オーキー トリック ブラックIPA

CRAFT BEER BASE Brewing Lab / クラフトビアベース
スタイルIPA - BLACK IPA / ブラックIPA
ABV7.3%
IBU20.0

4.1★★★★☆

オークやスパイスを使用せずにオーク樽熟成ビールのニュアンスをもたらしたトリッキーなBlack IPA
Oaky flavored Black IPA brewed with the trick using no oak or spices

人気のビアスタイルIPA = India Pale Aleには様々な派生形がある。そのうちのひとつがBlack IPAだ。本来Paleとは淡色を意味する形容詞であるのに、そこにBlackを重ねるというのは矛盾も甚だしく思われるが、今となってはさほど違和感がない。それほどにIPAが文字通りの意味を越えて「ホップのスキーマ」として成立しているということだ。
 Black IPAの黒い液色はローストした麦芽によるものだが、フレーバーにおいてはやはりホップも主役である。アメリカでBlack IPAが開発された当初はCascadeやColumbusといった樹脂感のあるオールドスクールなホップが好んで使用されていたが、最近のフルーティなホップと合わせてみても面白い。
 個人的にBlack IPAに合うと思うホップのひとつはSabroである。Sabroはココナッツのようなフルーティさが特徴であるが、このココナッツ感はオーク樽のフレーバーも連想させる。本作でもSabroをシングルで使用した。
 背景としては、Bourbon Barrel Aged Stoutなどといった、オーク樽熟成の黒色ビールが一部のマニアから絶大な支持を得ていることだ。そう、本作ではオーク樽を用いずにそのニュアンスを付与することを狙いとした。
 オーク樽の特徴を与えるために工夫した点がもう一つある。それはCRAFT BEER BASEの準定番ビール『Wu-Xiang Red Ale』から回収した酵母を使用したことだ。同作は自家ブレンドの五香粉を使用したビールであるため、スパイスの香気成分が酵母表面に吸着される。この酵母をそのまま次のビールに再利用するとスパイスの香りが移ってしまうため、通常は再利用を避けるのだが、今回はそれを逆手にとったのだ。
 以上の原料・製法が、本作にオーク樽やスパイスを使用することなく、オークのようなココナッツ、アニス、シナモンのフレーバーをもたらすトリックである。長期熟成を伴わないため、フレッシュなホップ感も同居しており、非常に面白いフレーバー構成となっている。

Batch # L20
Brewing/Tasting Sheet
Brewing Date 2022/12/27
Release Date 2023/04/19

Oaky Trick Black IPA
Beer Style: Black IPA
ABV: 7.3 %
OG: 1.060
IBU: 20
FG: 1.006
SRM: 30

Grain Bill
Pilsner Malt 72%
Wheat Malt 10%
Munich Malt 10%
Amber Malt 3%
Carafa Special 3 5%
Yellow Koji Trace

Hops
Sabro 5 g/L Wirlpool
Sabro 5 g/L Dry-Hopping

Yeast
Lallemand BRY-97 (American Ale Yeast)
---Harvested from Wu-Xiang Red Ale

Water Profile (ppm)
Ca 131 Mg 2 Na 15 Cl 196 S04 53

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