Modern Hop ESB / モダンホップ ESB

スタイル	その他エール - ESB (Extra Special Bitter) / エクストラスペシャルビター
ABV	5.5%
IBU	-

4.3★★★★☆

穏やかな麦芽風味のESBに対して、モダンでフルーティなホップを実験的に使用。ピーチティーやマスカットティーのようなニュアンスを狙った。
Applying modern and fruity hops to malty and mild ESBto aim for flavor like peach or muscat tea.

　CRAFT BEER BASEでは2023年、ビールの4大発祥国を順次特集する。3～5月はイギリスだ。醸造部でも伝統的なイギリススタイルのビールや、それに関連したビールをいくつか造ってリリースする。
　今回のリリースビールはアメリカンスタイルのESBだ。ESBは今までのリリースで何度かふれてきた通り、イギリスのパブで誕生・発展し、アメリカを初め世界中に広まったビアスタイルである。本場の提供方法の名残によるマイルドな炭酸が特徴的だ。それがアメリカでさらなる発展を遂げた経緯は次の通りである。
　ESBは今でこそビアスタイルのひとつとして確立しているが、もともとはイギリスのFuller’s醸造所が1971年にリリースしたビールの銘柄である。Fuller’sの『ESB』は、イギリスの団体CAMRAから歴代で最多の賞を授かるなど、国内での人気はもちろんのこと、国外では特にアメリカで爆発的な人気を博した。その折アメリカではクラフトビールのブルワリーが徐々に増え始めたころで、彼らによって『ESB』をリスペクトしたビールが多く造られるようになった。そしてESBはビアスタイルとして確立するに至った。因みにイギリス国内では『ESB』の名はFuller’sによって商標登録されている。
　ESBは本来ならイギリス品種の麦芽とホップで醸造するのが好ましい。しかしアメリカでは自国品種のホップや麦芽が豊富で安価だったため、次第にそちらでESBが造られるようになった。そして、それらのビールがGreat　American Beer Festivalなどの品評会にも出品されるようになった。伝統的なニュアンスには欠けるものの、ビールとしての完成度が高い銘柄に対して、審査員も賞を与えたくなったのだろう。結果、アメリカンスタイルESBをサブカテゴリーとして項目化するスタイルガイドラインも出版されるようになった。以上がアメリカンスタイルESBの成り立ちである。
　さて、アメリカンスタイルESBでは伝統的なイギリス品種のホップ以外なら何を使用してもよいとされるが、それでも比較的穏やかなフレーバーのホップが使用される傾向にある。しかし、本作『Modern Hop ESB』では実験的にAzaccaとIdaho 7というモダンでフルーティなホップを仕込みの終盤工程と発酵中に使用した。狙いとしてはピーチティーやマスカットティーのようなニュアンスだが、いかがだろうか。前作『Bitter』と同様、CRAFT BEER BASE系列店ではガス圧や提供温度を何通りか試してみるので、それによる味わいの変化もお楽しみを。

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Batch # L25
Brewing/Tasting Sheet
Brewing Date 2023/02/07
Release Date 2023/04/02

Modern Hop ESB
Beer Style: American Style Extra Special Bitter
ABV: 5.5%
OG: 1.055
IBU: 35
FG: 1.014
SRM: 12

Grain Bill
Maris Otter 65%
Pilsner Malt 21%
Melanidine Malt 1.5%
Crstal 70°L 6%
Amber Malt 6%
Roasted Barley 0.5%
Yellow Koji (Trace)

Hops
Magnum 0.4 g/L Boil ST
Azacca 2.0 g/L Boil Ed
Azacca 2.7 g/L Dry-Hopping
Idaho 7 1.3 g/L Dry-Hopping

Yeast
Lallemand London (English Ale Yeast)

Water Profile (ppm)
Ca 118 Mg 2 Na 15 Cl 100 SO4 152