2020's New England IPA / 2020's ニューイングランドIPA

CRAFT BEER BASE Brewing Lab / クラフトビアベース
スタイルIPA - Hazy IPA / ヘイジーIPA
ABV6.8%
IBU-

0.0☆☆☆☆☆

2020年代、雲霞のごとく出回るヘイジーIPA。その中でもクリーンなドライネスに”CBBらしさ”を感じて欲しい。
Here comes the Hazy IPA in swarms like clouds in the 2020’s. We hope you would identity our one by cleanness and dryness.

CRAFT BEER BASEでは2023年、ビールの4大発祥国を順次特集する。6~8月のテーマはアメリカだ。醸造部からもアメリカ発祥のビアスタイルを幾つかリリースする。 今回のリリースはヘイジーIPA。現在のクラフトビアシーンにおいて疑う余地もなく一番人気のビアスタイルである。文脈によってはニューイングランドIPAなどとも呼ばれる。現代的なホップ品種のフルーティなフレーバーを前面に押し出した、苦味抑えめで口当たりソフトな、濁りを伴うミックスジュースのような味わいのIPAだ。
ヘイジーIPAがシーンに出てきた最初期は、アメリカ北西部ニューイングランド地方のブルワリーによってのみ造られ、ほぼ地元で消費されていた。それが2015年頃から少しずつアメリカの他地域や他国に広まっていった。その頃の日本ではまだ入手困難で、一部のビアギークが出張や旅行でアメリカから持ち帰った2,3缶のヘイジーIPAを10人ほどの同様なギークがシェアする、というのがビアバーのカウンターでよく見る光景だった。
2017年には徐々に日本でも海外産/国産のヘイジーIPAがビール専門店の棚に並び始めた。2018年には米ブルワーズアソシエーションが出版するビアスタイルガイドラインにもヘイジーIPAの項目が追加された。しかしながら当時は、フルーティなホップフレーバーを活かしきれていないものが多く、スタイル自体の鮮度敏感性も相まって、「美味しいものに出会いにくい」というのが正直な印象だった。
それでもヘイジーIPAの人気は加速し、2020年にはヘイジーIPAを造らないブルワリーを見つけるのが難しいほどになった。しかも相対的に高品質のものが増えてきた。
その背景のひとつには原材料メーカーの企業努力が挙げられる。例えば、ホップの有用成分“ルプリン”を濃縮した製品は以前より手に入りやすくなった。本作でも使用したCRYO POPは初めから複数のホップ品種のルプリンをブレンドして濃縮したペレット製品である。ホップだけでなく酵母の開発も目まぐるしい。少し前の製品ではあるが、Lallemand社のNew England酵母などは、ホップの糖質に束縛された香り成分を分離する“βグルコシターゼ活性”に富む酵母である。今現在ではさらに先端をゆく便利な原材料も利用可能である。
一方で、ヘイジーIPAはブルワリーによる特徴の違いが感じられにくいスタイルでもある。便利な原材料が増えたことで、いわばレトルトカレーのような感覚で造れてしまうのも事実だ。しかしそこに少しでも“そのブルワリーらしさ”が加わればグッと面白いはずだ。その“らしさ”を表現できて感じてもらえれば、造り手としては冥利につきる。

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Batch # L32
Brewing/Tasting Sheet
Brewing Date 2023/04/24
Release Date 2023/06/28

2020's New England IPA
Beer Style: Hazy IPA
ABV: 6.8%
OG: 1.054
IBU: 35
FG: 1.004
SRM:4

Grain Bill:
Pilsner 70%
Wheat Malt 4%
Oats Malt 8%
Flaked Oats 18%
Yellow Koji Trace

Hops:
Sabro T90 Wirlpool (80°C) 5.0 g/L
Mosaic T90 DH 1 (During Fermentation) 5.0 g/L
CRYO POP DH 1 (During Fermentation) 2.5 g/L
CRYO POP DH 2 (End of Fermentation) 2.5 g/L

Yeast:Lallemand New England

Water (ppm):Ca 107 Mg 2 Na 15 Cl 153 SO4 54

ブルワリー

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