American Wheat / アメリカン ウィート

CRAFT BEER BASE Brewing Lab / クラフトビアベース
スタイルWheat / ウィート - American Wheat / アメリカンウィート
ABV5.1%
IBU-

0.0☆☆☆☆☆

小麦と少量のライ麦、Cashmereホップを使用したアメリカンウィート。パンのような口当たりで、穀物香と適度なフルーティさが調和した一杯。
American wheat beer brewed with wheat and small amount of rye as well as Cashmere hops. Enjoy the bread-like mouthfeel and well balanced grainy - fruity flavor.

CRAFT BEER BASEでは2023年、ビールの4大発祥国を順次特集する。6~8月のテーマはアメリカだ。醸造部からもアメリカ発祥のビアスタイルを幾つかリリースする。
今回のリリースはアメリカンウィート。ビールで通常使用する大麦の一部を、小麦(ウィート)に置き換えたビアスタイルのひとつである。小麦を使用するビアスタイルには他にドイツのヴァイツェンやベルギーのベルジャンウィットがある。いずれも無濾過のものは小麦タンパク質に由来する濁った外観と、柔らかな舌ざわりが特徴だ。
ヴァイツェンとベルジャンウィットで共通するのは、酵母が生成するバナナやクローブのような香りである。ヴァイツェンの方がその香りはより濃厚だ。両者ともにホップの苦味や香りは非常にローである。ベルジャンウィットではコリアンダーやオレンジピールも使用される。
対してアメリカンウィートでは、香り生成の少ないクリーンな酵母が使用され、代わりにホップの香りが適度に効いている。とはいえIPAのようにホップの風味を前面に押し出すのではなく、麦芽の風味と調和の取れた非常にバランス良いビアスタイルである。どこかドイツスタイルのような軽快なクリスプさを伴う飲み心地の良さを感じさせる。
それもそうかもしれない。アメリカンウィートのビアスタイルとしての確立に貢献した代表的なブルワリーは、オレゴン州のWidmer Brothers Brewingであり、Widmerは本来、ヴァイツェンやアルトといったドイツの伝統的ビアスタイルを得意とするブルワリーだったのだ。彼らのフラッグシップのアメリカンウィート『Hefe』(1986年リリース)及び、その後アメリカや他の国でリリースされるアメリカンウィートには、しっかりとドイツのDNAが引き継がれているのだ。
本作でもこのバランス良い飲み心地を大事にした。Cashmereという比較的新種のホップを使用したものの、その量は最小限にして苦味や樹脂感を抑えたことで、小麦(及び隠し味のライ麦)によるパンのような口当たりや穀物香との調和を図った。良い意味で想定外だったのは、香りのフルーティさである。Cashmereというホップ品種の特徴もさることながら、おそらく小麦タンパク質(及びそれを構成するアミノ酸)が酵母によるフルーティな香りの生成を促していることも大きいと思われる。小麦使用の真髄を改めて感じた醸造だった。

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Batch # 183
Brewing/Tasting Sheet
Brewing Date 2023/05/06
Release Date 2023/06/21

American Wheat
Beer Style: American Wheat
ABV: 5.1 %
OG: 1.050
IBU : 15
FG: 1.012
SRM : 4

Grain Bill:
Pilsner 60%
Wheat Malt 30%
Rye Malt 10%
Yellow Koji Trace

Hops:
Magnum Boil ST 0.5g/L
Cashmere Boil ED 2.5g/L

Yeast:
Lallemand BRY-97 (American Ale Yeast)

Water (ppm):
Ca 97 Mg 2 Na 15 Cl 100 S04 102

ブルワリー

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