Classic Gose / クラシックゴーゼ

CRAFT BEER BASE Brewing Lab / クラフトビアベース
スタイルサワー - Gose / ゴーゼ
ABV5.3%
IBU-

0.0☆☆☆☆☆

フルーツ不使用。塩とコリアンダーで風味づけした昔風ゴーゼ。
インド産コリアンダーの柑橘香と、ラカンセア酵母による酸味が好相性。
Classic gose brewed with salt and coriander, NO fruits added.
There is well balanced flavor by acidity from Lachancea yeast and citrus aroma of Indian coriander.

CRAFT BEER BASEでは2023年、ビールの4大発祥国を順次特集する。9~11月のテーマはドイツだ。醸造部からもドイツ発祥のビアスタイルを幾つかリリースする。
今回のリリースはゴーゼ。ドイツ北西部のゴスラーで発祥し、そこから東に100km以上離れたライプツィヒで発展したサワービールだ。第二次世界大戦以降、2度の絶滅を余儀なくされたが、1980年代にドイツの少数のブルワリーによって復活し、現在ではアメリカを初め世界のクラフトビアシーンで人気を博すビアスタイルである。
現代風のゴーゼは、軽く乳酸発酵させた麦汁に、その酸味によく合う柑橘やベリーなどのフルーツを加えて、さらに酵母でアルコール発酵させたものが主流である。とてもキャッチーだ。一方、ライプツィヒ流の昔ながらのゴーゼは、乳酸発酵による酸味に加えて、食塩添加(歴史的にはミネラル分の高い仕込み水に由来)による塩味も特徴だ。香り付与にフルーツは使用されず、コリアンダー(及び微量のホップ)のみが使用される。こちらのライプツィヒ流ゴーゼもスポーツドリンクのようで飲みやすいのだが、現代風ゴーゼと比べるといかんせん人気がなく、市場では稀である。
本作はマニア好みの昔風ゴーゼだか、それでも数点、本格的な昔ゴーゼとは製法が異なる点がある。第一に、昔ゴーゼは本来なら麦芽化していない小麦が使用されるが、本作では小麦麦芽を使用した。これに関しては単なる原料調達の問題で、次回は非麦芽化小麦を使用したい。第二に、昔ゴーゼでは乳酸生成にバクテリアの乳酸菌が関与するが、本作は乳酸菌ではなくラカンセア酵母を使用した。通常のビール酵母と違い、アルコールと同時に大量の乳酸も生成する酵母で、ここ数年でビールへの応用がなされている。未だ扱ったことがなかったので、この機会に試してみたかったのだ。第三に、昔ゴーゼで使用されるコリアンダーはヨーロッパ系の品種だと思われるが、本作ではインド産のコリアンダーを使用した。素材レベルでの柑橘香が高く、私のお気に入りなのだが、最近思うに酵母種との相性も考慮すべき気がしている。インド産コリアンダーとラカンセアの相性をみてみたかったのだ。
以上、スペース的に仕上がりのことまで触れられなかったが、是非飲んでお試し頂きたい。

『Classic Gose』
Style : Leipzig Style Gose
ABV : 5.3%

ブルワリー

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