Festbier / フェストビア

CRAFT BEER BASE Brewing Lab / クラフトビアベース
スタイルラガー - Festbier / フェストビール
ABV5.0%
IBU-

0.0☆☆☆☆☆

本場ドイツのオクトーバーフェストビアよりも少しアルコール低めのフェストビア。
濃い味ながら酔いにくいゴールデンラガー。
This golden lager is rich flavored and drinkable, so to speak, Festbier which has less alcohol content than the authentic German Oktoberfestbier.

CRAFT BEER BASEでは2023年、ビールの4大発祥国を順次特集する。9~11月のテーマはドイツだ。醸造部からもドイツ発祥のビアスタイルを幾つかリリースする。
今回のリリースはフェストビア。ミュンヘンで9月から10月にかけて開催される世界最大規模の祭典“オクトーバーフェスト(またの名をヴィーゼン)”で「現在」提供されているビアスタイルである。
オクトーバーフェスト関連のビアスタイルはいくつかあるが、これが非常にややこしい。まとめてみる。
〇フェストビア ジャーマンスタイル・オクトーバーフェストまたはヴィーゼンとも呼ばれる。現在のオクトーバーフェストで提供されるゴールデンカラーのビールである。同じくミュンヘン発祥の“へレス”と比べると色合いは似ているが、モルトの風味やアルコールがややリッチである。
〇メルツェン フェストビアが出現する1990年頃まで、オクトーバーフェストで提供されていたアンバーカラーのビールである。現在のメルツェンは19世紀中頃にオーストリアで発祥した“ウインナ・ラガー”に影響を受けたもので、実際に両スタイルは風味も外観も類似している。それ以前のメルツェンはダークカラーで、現在の“ミュンヒナー・デュンケル”に近いものだった。メルツェンとは3月を意味し、その時分に仕込んで秋口まで熟成されていたビアスタイルであり、結果これが当時のオクトーバーフェストで提供されるビールとなった。
〇アメリカンスタイル・オクトーバーフェスト これがオクトーバーフェスト関連のビールをややこしくしている要因である。実態はフェストビアではなくメルツェンをベースとし、風味・外観もメルツェンとほぼ同じか、少しだけホップが効いている。当時、ドイツからアメリカに輸出されていたメルツェンが、ラベルに“オクトーバーフェスト”と表記されていたため、アメリカでこのような発展を遂げたようだ。
さて本作は一応、初めからフェストビアを狙って醸造したビールではあるが、いざ出来上がりをスタイルガイドラインに照らし合わせてみると、どのスタイルに含めるのが適切なのか悩ましい結果となった。一番の難点はフェストビアとしてはアルコールが随分と低くなった(通常6%前後だが、本作の詳細は4.9%)ことだが、へレスに含めるには風味・外観ともに濃い。特に外観はメルツェンにも届きそうだが、風味はそこまでモルティではない。悩んだ末、白黒つけないのはドイツスタイルらしくないと思い、初志貫徹でフェストビアとした。お祭り騒ぎに乗じて飲んで欲しいビールであることには間違いないのだ。

『Festbier』
Style : German Style Oktoberfest
ABV : 5%

ブルワリー

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