Abbaye Ale Trilogy -Dubbel- / アベイ エール トリロジー - デュッベル

CRAFT BEER BASE Brewing Lab / クラフトビアベース
スタイルその他 - Dubbel / デュッベル
ABV7.4%
IBU15.0

0.0☆☆☆☆☆

修道院エール3部作第二弾。焙焼糖とロースト麦芽を組み合わせて、複雑な焙煎香を強調したベルジャンダブル。
The second work in a trilogy of monastery ales. This Belgian style double combines roasted sugar and roasted malt to emphasize the complex roasted aroma.

CRAFT BEER BASEでは1年をかけて、ビールの4大発祥国を順次特集している。1~2月はベルギー、3~5月はイギリス、6~8月はアメリカ、9~11月はドイツ、そして12月は再びベルギーだ。醸造部からもベルギー発祥のビアスタイルやそれに関連するスタイルをリリースする。
去年12月に、修道院エール3部作の皮切りとしてエンケル(ベルジャン・シングル)をリリースした。今作はそれに続くデュッベル(ベルジャン・ダブル)である。
ベルギーでは歴史的に修道院でビール醸造が行われてきた。ビールはときに修道士の咽の渇きを潤すものであり、客人をもてなすものであり、神にささげるものであった。彼らは用途に応じてアルコール度数の異なる数種のビールを造り分けた。今日ではそれらはアルコール度数の低い順にエンケル,デュッベル,トリペル(1倍、2倍、3倍)と呼ばれることが多い。
アルコール度数を上げるには原材料にそれだけ多くの麦芽が必要であるが、味わいが重たくなりすぎる。そこで修道院エールでは麦芽由来とは別の糖分を麦汁に加えてアルコールを上げることがよくなされる。
その際使用されるのがベルジャンキャンディシュガーである。これは甜菜糖をもとに加工を施し、発酵に適した糖に転化すると同時に、メイラード反応やカラメル化の進行を調節して風味や色味をつけた糖である。目指すビールの仕上がりに応じて色味の異なるキャンディシュガーが使い分けられる。今日では慣習的にデュッベルにはダークカラーのものが、トリペルにはライトカラーのものが使用される(因みにこの慣習はウェストマール修道院のデュッベル/トリペルの商業的ヒットを受けたといわれる)。
キャンディシュガーはベルギー国外ではあまり入手できないため、他の糖で代用する工夫が必要だ。そこで本作では、昭和化学工業製の料理用焙焼糖を使用した。本場ベルギーのダークキャンディシュガーと同様に、カラメル化よりもメイラード反応を支配的に進めた液糖である。カラメルシュガーよりも焦げの苦味がマイルドで、ナッツや熟成感のある香りも感じられる。
さらに本作ではこの焙焼糖の香りを強調するため、一般的なデュッベルよりもロースト麦芽の配合量を増やして醸造した。ナッツやコーヒー、ココアのような香りに、ベルギースタイルらしい酵母由来のバナナ/クローブ香が合いまった複雑な仕上りとなっている。

『Abbaye Ale Trilogy -Dubbel-』
Style : Belgian Dubbel
ABV : 7.4 %

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