Three - Threads / スリー - スレッズ

CRAFT BEER BASE Brewing Lab / クラフトビアベース
スタイルその他エール - その他エール
ABV5.0%
IBU-

0.0☆☆☆☆☆

18世紀ロンドンのパブで提供されていたというブレンドビール“スリースレッズ”を復興。
独自のシステムを用いて、提供直前に3種のビールを混合し、一台のハンドポンプから注ぎます。

We have revived “Three Threads,” a blend of beers that was served in 18th century London pubs. Using a unique system, the three beers are mixed just before serving and poured from a single hand pump.

 今回は新規醸造ビールではなく、既にリリースしたビールを用いた実験的な試みだ。題材はスリースレッズだ。
 スリースレッズとは、18世紀ロンドンのパブで提供されていたというブレンドビールである。古くなって酸っぱくなったビールをどうにか消費するため、パブで新鮮なビールと混ぜて提供していたものだ。最も多くの資料で紹介されるブレンド内約は、古いブラウンエール、新鮮なブラウンエール、新鮮なペールエールの3液種だが、詳しいことは不明である。また、しばしばスリースレッズは現在の黒色ビール“ポーター”の起源であるとも説明されるが、差し当たりこの説は眉唾物である。
 そんな謎に包まれたスリースレッズだが、今回は上述の最も一般的なブレンドを自社ビールで試みることにした。ブレンド内約は去年リリースの『Northern English Brown Ale』を一年熟成したもの、今年リリースの新鮮な『Northern English Brown Ale』、そして定番ビール『CPA (American Pale Ale)』の最新バッチである。
(以下マニアック過ぎて注意)
 さて、ビールをブレンドするに当たって最も簡単な方法は、それぞれのフォーセット(蛇口)から出したビールをカクテルのようにグラス内で混ぜ合わせることだ。しかし、ビール屋の美的感覚としては、既にブレンドされたビールを一本のフォーセットからサーブした方がカッコいい。そこで予め一つのビア樽で製品ビールを混ぜ合わせて置きたいところだが、これは酒類のみなし製造に当たり、別の免許が必要だ。結果的に取った方法は、三つの樽からそれぞれのラインを通って出てきたビールを、一本のラインに集約させるシステムの構築である。このシステムだが、各樽に繋がるラインの長さや内径を変えることでブレンド比率を調整可能なのが面白い。また、サーブ毎のブレンド比率を安定させるため、樽の内圧を常に大気圧にして扱うハンドポンプとは相性が良いように思われる。
 スリースレッズとブレンドシステム、まだどちらも実験段階だが、今後ビアパブの新兵器となるかもしれない?

『Three - Threads』
Style : Blended Ale
Ratio :
Northern English Brown Ale 2023 30%
Northern English Brown Ale 2024 30%
CPA American Pale Ale 40%
ABV : 5 %

ブルワリー

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