新世界ニューロマンサー

Derailleur Brew Works / ディレイラブリューワークス
スタイルIPA - IPA (Indian Pale Ale) / アイピーエー
ABV7.0%
IBU52.0

3.7★★★☆☆

白桃、バナナ、カスタード、乳糖をふんだんに使用した、大阪名物ミックスジュースを思わせるIPA。
久しぶりの醸造となる本作は、あの濃厚でどこか懐かしい味わいを、改めて表現した一杯です。
グラスに注ぐと、白桃のやわらかな果実感とバナナの甘い香りがふわりと広がり、そこにカスタードのまろやかでリッチなニュアンスが重なります。
乳糖由来のやさしい甘みが全体を包み込み、フルーツのジューシーさとデザートのような濃厚さを引き立てます。
小麦麦芽とオーツ、そしてカスタードによって生まれる口当たりは、とろりとなめらかなスムージーのよう。
白桃とバナナの果実味、ミルキーな甘み、カスタードのコクが一体となり、飲み進めるほどにミックスジュースのような贅沢な味わいが広がります。
フィニッシュはなめらかで優しく、甘やかな余韻が心地よく続く仕上がり。
まるでグラスで楽しむ"大人のミックスジュース"のような一杯です。

『新世界ニューロマンサー#016』
■スタイル:Mix Juiced IPA
■ABV:7
■IBU:52
■SRM:-
■原材料:麦芽(ドイツ製造)、白桃果汁、バナナピューレ、カスタードクリーム、乳糖、ホップ/炭酸ガス(麦芽使用率50%以上)

-
デイブ・ナオコ・ハートランドに捧げる
そしてわたしは、いまも夢を見ているのだ、
忽布神のおぼろな影が、
わたしの歓びのうたを穿いてゆき、
露に濡れた枝木から溢れる光に照らされてゆくその先を。
‐‐‐『しあわせな忽布農の歌』  イエイツ

エミリー・スコットは、『シン・世界』の《チャット》のドアに入り込んだ。
彼女が見上げた2‐10郭(ツーテンカク・タワー)は何時まで経っても
放電を続けたままで。突き刺す空の色は、空きチャンネルに合わせたTVの色だった。「もし、万が一。万が一だが、天然物の忽布(ノン・レプリカント・ホップ)ってものがあるんだったら」
《スプロール》調の声、立体光波(ホログラム)がバーカウンターの向こうから、エミリーに声をかける。
神経接続(コネクト)せず、直接にだ。この時代では珍しい。
エミリーは、《スプロール》調の声の持ち主が、差し出した麦酒(ビイル)に口をつけ、カウンターに凭れながら、静かに目を閉じる。「人造忽布大欠乏症になったみたいな、おれの体には、刺激が強すぎるだろうなあ。」
「嗅覚神経接続が、天然物の忽布に驚愕してやがる。電気海月に刺された気分だ」
《スプロール》調の冗談だ。
ただ、神経接続せず、ダイレクトに嗅覚と味覚を刺激する甘美な麦酒。
噂通り、人造忽布(レプリカント・ホップ)全盛のこの時代では貴重、そして違法(イリーガル)な、天然物の忽布(ノン・レプリカント・ホップ)が注入(マッシュ・イン)されたのか。
ほんの数十年前。
わたしが、この街で醸していた麦酒、当たり前だった天然忽布。
「イエローピーチとミルク。あとはノン・レプリカント・ホップ。あんたのケツのようなプリップリのイエローピーチだろう」
カウンターの端でグラスを抱えている少女。操作卓(コンソール)を経由してエミリーの共感覚幻想に直接語りかけてきた。

バーを出て、2-10郭(ツーテンカク・タワー)を改めて見上げる。
そろそろ、決着をつけないと。
さっきの少女が立っていた。少女は呟く。
「このレイルは、死にゆく運命のレイル。あなたには乗ってほしくない。」
エミリーは静かに微笑む。
「いつだって、自分でレイルを選んできたわ。もし間違ったレイルなら、そこから降りればいいだけよ」
最後に一言付け足した。「今年最後の花火(ファイアクラッカー)を見に来ただけよ。安心なさい。」
ニューイマミヤ駅に、南海電磁鐵道(ナンハイ・レイルウェイ)の電磁蒸気列車が停車したのか。
制動用(ブレーキ)の逆噴射蒸気(バックスチーム)がけたたましく、二人の会話を割っていった。

最新のレビュー

パッチョリース

3.7★★★☆☆
約1年前

2025/04/13
まさにミックスジュース!まったり甘くてほのかに苦い。

ブルワリー

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