Thriftmaster / スリフトマスター

別府ブルワリー / Beppu Brewery
スタイルその他エール - Bitter / ビター
ABV4.5%
IBU-

0.0☆☆☆☆☆

パーティガイル法で醸造したビター。イギリスのパブでだらだらと飲み続けられるスタイルに、麦芽の残り粕を再利用して醸造する伝統的な技術を取り入れました。軽いロースト感と程よいボディが飽きさせません。

Parti-gyle/パーティガイルとは1つのマッシュ(糖化するときのモルトとお湯)から複数の異なる糖度の麦汁を作り、複数のビールを作ったり、ブレンドして調整するイギリスの伝統的な醸造方法です。バーレーワインの"Sentimental Sediment"を醸造したときに大量に余るモルト粕を再利用するために、まだ糖分の残ったマッシュに追加でお湯を混ぜて別の麦汁を作り、発酵させて別のビールとしてビターを作りました。

ライトアンバーな見た目でダークカラメルのモルトアロマ。イギリスホップのアーシーさや紅茶のような香りがあり、ライトながら少しボディと甘さを感じます。

バーレーワインのリサーチを進める中で簡単な気持ちで思いついたパーティガイル法の実施ですが、実際やるととても大変でした。一つは仕込み時間。朝8時から開始した1つ目のバーレーワインの仕込みはダブルマッシュ(詳細はSentimental Sedimentをご覧ください)のために通常の仕込みより遅い17時過ぎに終わり、その終わりあたりから並行して今回のThriftmasterの仕込みをして終わったのが21時過ぎ。掃除をして帰ったのは0時を回っていました。
次に初めての仕込み方法で予測できない部分がたくさんあること。糖化温度はどのくらいになるか、pHはどのくらい上がるか、残った糖分はどのくらいあるのか、どのくらい発酵可能な糖分かなどなど。このバッチだけ見ればモルト代がかかっていない分失敗してもダメージは少ないのですが、イーストやホップを入れる分の費用は掛かっているので、ある程度緊張のある仕込みと発酵管理でした。結果的にはしっかりと糖分が取れて狙いのビールにはなったので安心しました。また、この仕込み方法に振り回されるのも昔のビール作りみたいで遊びがあるビール作りもいいかなと思えました。ある程度ふり幅のあるビール作りこそパーティガイルの精神です。またダブルマッシュの仕込みをするときは残業を覚悟しながら、別のビールも試してみたいなと考えています。

Thriftmaster | Parti-gyled Bitter | 4.5%

ブルワリー

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