Autumn Leaves / オータムリーブス

スタイル	ラガー - Amber Lager / アンバーラガー
ABV	6.0%
IBU	30.0

4.4★★★★☆

渋谷のTap&Crowlerさん5周年記念醸造ビール。
ベルギー産のモルトを複数種類組み合わせた深みのあるボディ。トーストやカラメル、ビスケット様な香ばしいモルト感。甘やかなボディとバランスを取る苦味。

6月か7月頃に周年ビールのお声がけを頂いて、『ベルジャンアンバーラガー』というお題を頂きました。
スタイルガイドラインにはもちろんありませんし、ベルギーでのラガーは淡色系のものが殆どで商業リリースの例もなくなかなか頭を抱えました。

ベルギーのビールの特徴と言えばやはり醗酵由来のエステルやフェノールが先ず浮かびますが、ラガーという事で醗酵由来のキャラクターは抑えるクリーンな醗酵は外せない。
そこで、モルト構成とホップの選定をベルジャンエールな構成で醗酵はあくまでクリーンに仕上げる事にしました。

ベースモルトにはベルギーのモルトメーカーDingemansのPilsen maltとトースティな支えとしてMunich malt。
モルトの風味の中間層のレイヤーを作るためにWeyerman のAbbey Malt, ハニーライクな甘やかなトーンにCarabelge、薄らとしたロースティな香ばしさにBiscuit Maltを。そしてベルギーの濃色系のビールに欠かせないレーズン様な風味の濃色カラメルモルトDingemans Special Bを選びました。
あくまでラガーとしての飲みやすさを損なわないバランスを取るのに量感はなかなか頭を悩ませましたが程よいバランスが取れているかなと。

ホップにはベルジャンエールの定番に一つであるスロヴェニア産のホップStyrian Goldingを複数回に分けてボイル中に使用。あくまでモルト主体の今回のラガーですが、ハーバルスパイシーなホップの香りがダレないバランスになっているかなと。
苦味はしっかり目ですがボディの厚みもあり、程よい甘苦な作りになっています。

イーストは引き続きImperial Yeast社のUrkelを使用。Czech Pale Lagerよりは若干ですが高めに(11℃メイン)に醗酵温度を推移させてグレープの様なエステル感が非常に穏やかにですが出ています。
もちろん基本的にクリーンでラガーらしい仕上がりになっています。

モルトの複数のレイヤーが良い感じにまとまった甘苦な設計のアンバーラガー。深みはあるが重過ぎず。ゆっくり飲んで温度変化を楽しむのも良いですし。2杯目以降、中盤の選択肢には特に良いんじゃないでしょうか。
ホッピーなビールも飲んでいて楽しいですが、こういうモルティーなビールもあるとホッとするなあと思います。
もちろんラガーなので大きいジョッキでゴクゴク飲んでもらうのにも引っかかりなくいけるんじゃないかなと。

ビールの名前はTap&Crowler 店長の勝間さんの提案と僕の考えていたものが合致して
”Autumn Leaves“ジャズのスタンダードで特にMiles Davis, Cannonball Adderley, Art Blakey等の演奏が有名ですね。
紅葉カラーのアンバーでまさにこの時期のラガーとして丁度良いかなと思います。

Malts : Pilsen, Munich, Abbey, Biscuit, Carabelge, Special B
Hops : Aurora, Styrian Golding
Yeast : Urkel
ABV : 6.0%
FG : 1.012
IBU : 30

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今年の周年記念ビールは、業界にとって挑戦的な一杯、『ベルジャンアンバーラガー』です！

「ベルジャンラガー」という言葉は馴染みが薄いかもしれませんが、ベルギー生まれのラガービールといえば、あのステラアルトワやプリムスが代表的。とはいえ、その2つはチェコの王道系ピルスナータイプのビール。

ラガーの持つ、あの「クリスプ（キレ）でモルティー」な黄金比はそのままに、ベルギースタイルぽい華やかな感じをどうにか出したい❗️

『無いなら、創ってまえ❗️』というチャレンジ精神のもと、ラガーでありながら、ベルジャンらしいフルーティーさと、アンバーモルトの芳醇なコクを併せ持つ、新しいラガーを、有頂天醸造の田中さんに無茶ぶりしまして😅この度創る事になりました。田中さんには本当に頭があがりません🙇‍♂️

(From Tap & Crowler Instagram)

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Tap & Crowler
https://my-beers.com/bars/562