Buddy / バディ

有頂天醸造 / WU-CHAW TENG BREW
スタイルピルスナー - Czech Pilsner (Bohemian Pilsner) / チェコピルスナー
ABV4.2%
IBU27.0

0.0☆☆☆☆☆

チェコ産のホップ・モルトで構成したデイリーに飲めるラガー。
Saaz hopの爽やかな香りが鼻に抜け、モルトの骨格もしっかり目な造りとなっています。

今年に入って特にラガーの醸造を精力的に行ってきていますが、その中で特に力を入れて作っていきたいスタイルが見えてきました。
それがチェコ発祥の淡色ラガーです。
現在ビールの代名詞として世界で最も親しまれているピルスナーの原点になるものです。
ピカピカのゴールデンカラーは誰しもビールでイメージするもので、チェコから始まり派生的に世界中に広がりました。

ホップにはチェコ産のSaazを煮沸中はもちろんですが、糖化中や温度を落としてのワールプールにホールホップで使用しました。
あくまでモルトとのバランスを意識していますが少しホップを強調した作りになっています。
チェコを代表するホップであるSaazですがハーバル、スパイシーな爽やかな香りがとても心地良いです。

モルトは伝統的なフロアモルティングの製法を用いたBohemian Pilsner Maltを使用しており。
よりモルトリッチでパンの様な柔らかな甘みを感じさせます。
マッシングではデコクションを2回行い、ライトながらもモルトの風味をしっかりと感じられる薄っぺらく無い厚みを作っています。
デコクションマッシングは時間もかかるしエネルギーも使うしでなかなかハードですが出来上がりを飲むとやる価値があるんじゃ無いかなと感じます。
うちは仕込み頻度が高い訳では無いので折角だからとなりますがこれがデイリーな作業となるとなったらタフだなあと震えています。

イーストはImperial Yeast社のURKELを使いました。
名前の通り某チェコを代表するチェコラガーのイーストキャラクターを踏襲するものになります。
チェコラガーですと絶妙にダイアセチルを残しす作りにする事がありますが今回はあくまでクリーンな醗酵を目指しました。
モルトとホップが両立する仕上がりはできているのかなと思います。
醗酵自体は想定よりも少しキレたもののデコクショョンとモルトの選定でカバーできているかなと。

チェコの水質は1つ大きなキャラクターがあり、非常に軟水です。
その水質はビールのキャラクターにも大きく影響を与えていて口当たりとしては丸みがありまろやかです。
諏訪の水質も霧ヶ峰から来ている超軟水で水質はチェコのピルゼンに非常に近いです。
この水質をベストに活かせるのはこのビアスタイルかなと考えていたのでphの調整以外は水質は弄らずに仕込みました。
ジャーマンピルスナーはシャープな印象、ヘレスはモルティーな印象だったりとそれぞれ色々なキャラクターがありますが、チェコラガーはモルトとホップのバランスとその水質がキーかなと思います。

淡色のチェコラガーとしては3段階でリリースを予定しています。4%、5%、6%それぞれのレンジでバランスを作り分けてお届けする予定です。
今回は4%のレンジでチェコラガーに見られる表記(日本だとYorocco Beerさんがしています)ですと10°となります。
エキス濃度を示す数字になり、この数字が大きくなると比例してアルコール度数も高くなります。
10°という事で軽やかで飲みやすい仕上がりで、現地ではvýcepníという分類になります。
ドラフトビール、タップ用のビールといった意味合いです。
デイリーでセッショナブルがキーワードなこのビールですので是非ジョッキでガブガブ飲んで欲しいです。

ビールの名前はDE LA SOULの1stアルバムから”Buddy”です。
いつでも気負わず気楽に会えて遊べて、良い意味でラフな関係。
親しみと信頼があるからこその“とりあえず”。
そんなビールであって欲しいなと。
某ビアバーの方がアルコール度数低めのビールの紹介で使っていた表現で「生活に寄り添ったビール」。
凄く良い表現だなあと。
このビールもいつでもタイミング問わず寄り添ってくれる相棒になれますように。

Buddy / Czech Pale Lager 10°
Malts : Floor Malted Bohemian Pilsner
Hops : Saaz
Yeast : Urkel
ABV : 4.2%
IBU : 27
FG : 1.008

ブルワリー

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