Breakadawn

有頂天醸造 / WU-CHAW TENG BREW
スタイルピルスナー - Czech Pilsner (Bohemian Pilsner) / チェコピルスナー
ABV5.1%
IBU30.0

0.0☆☆☆☆☆

ずっと飲み続けられるをテーマにバランスを意識して醸造したチェコラガー。伝統的な製法で製麦されたモルトとザーツホップが調和。
チェコラガーシリーズ第二弾として今回は12°(麦汁の濃度)で仕込み5%となっています。
10°で造ったチェコラガーはホップ寄りなライトラガーでした。今回は少しホップ感を抑えてモルトの風味をよりしっかりと出してバランスを取った作りになっています。

使用しているモルトとホップは同じくFloor Malted Bohemian Pilsner Maltとチェコ産のSaazのシンプルな構成。
Saazはホップとペレット両方を複数回に分けて全てボイル中に使用しています。
Saazの上品で爽やかな香りはありますが決して突出して前に出ない様に意識しました。
IBUは30あるもののボディとのバランスで強くは感じないかと。

糖化工程は3回のデコクションを行い、モルトの風味をよりしっかりと出して甘やかなモルトの旨みが感じられます。
3回のデコクショョンは作業工程としてかなり時間がかかるものの良いボディが造れていると思います。

醗酵はImperial Yeast社のUrkelを使用。低めの温度でじっくりと進めたのでスッキリとした仕上がりになっています。
今回もダイアセチルは残さないでクリーンな醗酵に徹しました。
ラガーリングには2ヶ月以上の時間をかけたのでしっかりとクリーンでクリアなボディとなっています。

ホップとモルトのバランスを意識した今回ですが、どちらかというとモルトがしっかりと感じられるかなと思います。
前回はSaazをしっかりと感じられる仕上がりでしたが、今回はFloor Malted Bohemian Pilsner Maltをしっかりと感じられる作りかなと。
どちらもチェコラガーを造る上で大きな意味があると感じています。作り分けることができたこの経験はより“バランス”に注力する時に活かせるなと感じています。

飲み続けられるビールってどんな造りか考えるとやっぱりそれは突出した部分がなくバランスの良いビール。
でもバランスの良いビールって本当に難しいなと常々感じます。
ただ突出した部分がなく、全体の強度が同じくらいであれば良いのかって言うとそうでもないんだろうなと。
IPAにはIPAのバランス、スタウトにはスタウトのバランス、チェコラガーにはチェコラガーの、それぞれ重心の置き所が違うからバランスを取るべきポイントも違うんだろうなと。
ただ、飲み進められるビールはそのスタイルにおいてのバランス感が絶妙なんだろうなと思います。

4.5-5%くらいのチェコラガーをラインナップの中での相対的なバランスではなく単体のバランスとしてもっと追求していきたいと思います。

今回のビール名も同じくDE LA SOULの93年の3rdアルバムからで“Breakdawn”。
「夜明け」や「一晩中」を意味する造語。
1stアルバムからのBuddy の陽気なムードより成熟感があり、メロウな雰囲気。
今回のビールも10°のものより落ち着いた雰囲気でモルトのメロウさがバランスの軸になっています。
夜明けまで飲み続けられるそんなバランスを目指したいなと。

チェコラガー3部作をDE LA SOULのアルバムに準えてリリースしていっていますが3部目は仕込みの都合上少し先になりそうです。

Breakadawn / Czech Style Premium Pale Lager 12°
Malts : Floor Malted Bohemian Pilsner
Hops: Saaz
Yeast : L-28 Urkel
ABV : 5.1%
IBU :30
FG : 1.011

ブルワリー

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