Stalljen / スタリエン

HAZY LABO / ヘイジーラボ
スタイルIPA - Hazy IPA / ヘイジーIPA
ABV5.5%
IBU-

0.0☆☆☆☆☆

Stalljen(スタリエン)とはKveik Yeastery社の酵母商品の名前。
今回それをそのままビールの名前にしました。

【Stalljen/Hazy IPA/5.5%】

仕込みから3週間のHAZY LABOとしては高速リリース!
何故それが可能になったのか?

それは、3日目には主発酵が終了していて、4日目から4日連続でドライホップできたから。
つまり、仕込みから1週間ちょいでコンディショニングを始める事が出来たからなのです。

ドライホッピングが終わって約2週間、8/22より新狭山のテイスティングルームにて開栓します!

先ず驚くのは、マンゴー、桃、パイナップルのニュアンスが濃い!
このHazyは5.5%ですが、フルーツ感が濃いのです。

何故?

たぶん38℃で発酵させたからです。
Kveikは死滅温度の直前で最も多くのエステルを出すそう。

Hazy以外のカテゴリーの液種は、エステルが多すぎるとバランスが悪くなります。
しかし、私の作るHazyは何故かエステルが少ない傾向があるので、酵母の死滅する直前の高温域での発酵は具合がいいのです。

結果はどうなったのか?

まず、DHする前の味見で驚きました。
すでに、かなりのフルーツ感が出ています!

これは、シトラとモザイクのホップコンビの影響もあると思います。
しかし、今までも何回も他の酵母でこのホップコンビを使って醸しています。

それらとは明らかに何か違う…。

Kveik Yeastery社の酵母は、このStalljenスタリエンが初めてです。

この仕込みの次のバッチもスタリエン酵母です。

それは、BeerBoy渋谷パルコ店様とのコラボ醸造。

私のアイデアで、Mega Terpsというホップブレンドと、ネルソンソーヴィンのホップコンボ。
そして、寺口さんのアイデアで、38℃と20℃の発酵温度違いのスプリットバッチ。
マニアックですねー!😆

Mega Terpsとはニュージーランドのフリースタイルホップス社のホップブレンド製品。
特徴的なのはファンタズムをペレットホップに混ぜて固めている事。

ファンタズムとは、ブドウの果皮を粉末状にした製品。
以前から世界中のブルワーさんがファンタズムを使ってHazyを作ってきたのですが、その効果は微妙な結果が多かったように思います。(個人的見解)

では何故、今ここに来てHAZYLABOはファンタズム入りのMega Terpsを使おうと思ったのか?

それは、2年程前にあるブルワリーのファンタズム入りのHazy缶を常温熟成してみた事があるからです。

常温熟成前にその缶を飲んでみると、それはブドウの果皮が使われているのにブドウ感が希薄なHazyでした。

缶は2本購入していたので、残りの1本をダメ元で2ヶ月半常温熟成してみました。
(常温熟成可能かどうかはやってみないと分からないので、自己責任でお願いします)

2ヶ月半経って飲んでみると、なんという事でしょう!
ブドウのニュアンスがかなり増えていたのです!

私が感じたのは、マスカット系でなく赤色系や黒色系のそれでした。
(横浜野毛近くの方は、クラフトビアバーBamboo4のオーナー久保さんに聞いてみてください。ラッキーな事に、その時新狭山のお店に居た久保さんは、それを飲まれています)

その時に私は確信したのです。
常温熟成は、結合チオールを解放する!

ファンタズムの果皮のチオールは結合チオールで、βリアーゼ酵素が作用しない限りそれは香りません。

2回続けて38℃という高温発酵をさせたStalljenスタリエン酵母は、バイオトランスフォーメーション能力(βリアーゼ活性、βグルコシダーセ活性)が高いようです。
もう既にブドウのニュアンスを感じます。

Hazyの香り(フルーツ感)を最大化するには、エステルとテルペン系とチオール系のバランスが大事…。

バランスが良いと、その相乗効果で香り(フルーツ感)は最大化される…。

何かが多いと、それにマスキングされ香りは弱くなる…。

高温発酵と高温ドライホッピング、そして、4日連続ドライホッピング、そして、コンディショニングと適切な沈殿…。

今回の「Stalljenスタリエン」は、これらが比較的ハマったように思います。

まだ少し若いHazyですが、若い味を経験するのもHazy沼の住人には大事!

この若いとは言っても3週間は経っているスタリエンが、今後どの様に成長していくのか?

Hazy沼にドップリ浸かっている皆様、要チェックです!

ブルワリー

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