Purple Dawn / パープル ドーン

伊勢角屋麦酒 / ISE KADOYA BREWERY
スタイルIPA - Sour IPA / サワーIPA
ABV7.0%
IBU-

0.0☆☆☆☆☆

KADOLABO 030 Purple Dawnは、ブルーベリー、ルバーブ、ワサビを使用した濃い紫色のサワーIPA。酸味、甘味、苦味、そして三叉刺激が絡み合う、新感覚のビールをデザインした。
KADOLABOではビールの枠組みを超えた新たなモノづくりを追求してきた。異なる酒類とのクロスオーバーや通常使用しない原料へのチャレンジなど、試みは多岐にわたる。このビールの設計思想は、Sour IPAというカテゴリーを超えた「ミクソロジー」の発想にある。ミクソロジーカクテルの文脈では、既に分子ガストロノミーに基づく、複雑な食材のかけあわせによる新たな飲用体験を提供している事例が多数蓄積されており、参考にしやすい。カクテルのように多層的な味わいを作り出し、五感を刺激することを目指した。
麦芽構成はPilsner Maltをベースに、Carapils、Wheat Malt、Oat Malt、Flaked Wheatを加え、Hazy IPAらしい構成で口当たりが柔らかくなるように設計した。酵母は乳酸多生産の自社野生酵母とLondon Ale ⅢでSubsequent Fermentationを行い、爽やかな酸味とフルーティな核果・南国フルーツの香りを引き出した。比重が高い麦汁を用いたため、発酵由来の酸と香気成分は多分に含まれている。加えて、ブルーベリーの使用が、発酵プロファイルにも影響を与えている。ブルーベリーは単なるフレーバーの提供にとどまらず、発酵中に添加することで発酵代謝成分に影響を与えることが報告されている。ブルーベリーを添加することで酵母の代謝が変化し、エステル、アルデヒド、フーゼルアルコールといった香気成分の濃度が変化する。
果実・野菜をふんだんに使用しており、その原材料によりボトルによる液の性状の個体差も激しい。ややとろみを感じさせるレベルから、ドロドロの果肉を感じるものまで存在する。ルバーブは食物繊維豊かで、テクスチャに寄与している。果肉の存在の有無の違いによる香りの感じ方の変化を感じるのもまた興味深い。
ブルーベリーの果実味とルバーブの酸味が調和し、ワサビがもたらす微かな三叉神経への刺激が味覚にアクセントを加える。ひと口飲むと、まずはブルーベリー由来のフルーティな甘酸っぱさが広がる。次第にルバーブの酸味が顔を出し、ホップのほろ苦さが後を引く。渋みと辛みが微かに感じられる。ビールなのかジュースなのか一瞬戸惑うが、最後には「やっぱりビールだ」と気づく。しかし、その余韻にはどこか新しい味覚の可能性が感じられる。
KADOLABO 030 Purple Dawnは、素材の個性を活かしながら、分子ガストロノミーの手法を応用し、味の枠組みを再構築することに挑戦した。意外な食材の組み合わせが生み出す驚きと、味覚とテクスチャの豊かさを存分に楽しんでほしい。

#030 Purple Dawn
スタイル: Sour IPA
モルト:Pilsner Malt, Carapils, Wheat Malt, Oat Malt, Flaked Wheat
ホップ: Mosaic, Talus
酵母: House Sour Yeast, London Ale Ⅲ
副原料: Blueberry, Rhubarb, Wasabi, Sugar, Rare Sugar
ABV:7.0%

ブルワリー

このブルワリーの他のビール

関連するビール

おすすめのビール