気配

PASSIFIC BREWING / パシフィックブルーイング
スタイルその他エール - Belgian Ale / ベルジャンエール
ABV6.0%
IBU-

0.0☆☆☆☆☆

松本の和食屋「餐」との共作ビール。第二弾は、晩夏。
未だ残る夏の景色と、季節の変化を告げる涼しげな風のような、ふくよかさと爽快さに満ちたビールです。

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振り返らないように
徐々に霞んでいく記憶
季節が混ざり合うその狭間で
いつだってわたしたちは
揺れている

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【奇を衒わず、季を照らす】をコンセプトに松本の和食屋「餐」( @san_matsumoto )と共につくりあげていくビール。

第二弾は、晩夏。未だ残る夏の景色と、季節の変化を告げる涼しげな風のような、ふくよかさと爽快さに満ちたビールを目指して。

季節感を大切にしながらも、闇雲に要素を積み上げるのではなく、原材料や製法に真っ直ぐと向き合い、決して奇を衒うことなくシンプルな表現を心がけました。

前回のnúllは春の訪れを感じさせるようなビールでした。第二弾は夏か、秋か、と悩みましたが、情緒豊かな"晩夏"にあわせて。暦の上では、8月末頃を指しますが、昨今の気象状況だとちょうど今頃のほうがイメージに合うかもしれません。

夏でもなく、秋でもない。いわばどっちつかず。曖昧で、少し寂しさのある季節ということで、技術的な味わいの部分と、もう少し感情的な部分とのその両方を大切にしながら、仕込みを行いました。

ベースとなるのは、ベルギースタイルのゴールデンエール。黄金色の見た目とは裏腹に高めのアルコール度数であることが特徴で、ここに、松本産の青梅を、あえて長めに砂糖に漬け込んだものを併せて発酵を行いました。

仕上がりですが、高めのアルコールからなる華やかな香りと共に、梅の香りがふわっとたちのぼります。口に含むと、麦、アルコール、梅とそれぞれの甘さが豊かに広がりつつ、後味はドライで、程よい酸味と炭酸感から意外なほどに爽快な雰囲気も残しています。どこか、熟成系の純米酒のようなふくよかさももっており、食事との組み合わせが楽しみな味わいです。

ビールとしての表現から一歩引いて、長く愛されるお酒の価値に重きをおいて毎回試行錯誤をしています。一見すると掴みところのないようにも感じるかもしれませんが、少し時間が経ったころにふと、思い出すような味わい。そんな風に感じてもらえたのなら、本望です。



-お取り扱いについて-
⁡餐との共作ビールは、ビールの文脈のみで見たらそれほど特別な商品では無いかもしれません。ただ、クラフトビールというものの持つ可能性やこれからの在り方を、飲食という目線から再表現したビールだとも思います。決して派手な味わいではありませんが、食事のシーンでしっかりと楽しめるお酒になるよう、これから時間をかけてじっくりと向き合っていきたいと考えています。

「気配」は非清澄、無濾過、非熱処理、瓶内二次発酵で仕上げてあります。冷暗所(15度前後)の保管で緩やかな発酵、熟成がすすみます。野生酵母などは介在していないため、発酵に関しては1~2ヶ月くらいで変化のピークは迎えるかと思います。冷蔵での熟成期間が伸びるとアルコール感が少し軽減され全体の一体感がより増していくと想像していますので、これらを留意した保管をしていただけますと幸いです。

包装紙のデザインは餐のロゴデザインも手がけた、線画家の吉田薫さんによるものです。

【気配】
Style:Belgian Golden Ale with Ume
ABV:6.0%

ブルワリー

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