DAMN DAMN / ダムダム

Son of the Smith Hard Cider / サノバスミス
スタイルMead / ミード - Melomel / メロメール
ABV11.0%
IBU-

0.0☆☆☆☆☆

STORY
テーブルに彩りを。皆でシェアする喜びと、幾重にも重なる味わい深いひとときを。
2024年よりバレルロンダリングとフルーツを組み合わせるプロジェクトが、大瓶でスタートしました。このプロジェクトは、ご家庭や飲食店において複数名でボトルをシェアし、『サイダーの深淵と美味しさを共有できる場を作り、そこに彩りを添える』ことをコンセプトとしています。
今回リリースするのは、黒無花果(ネグローネ)をペアリングさせた「サノバスミス ダムダムイチジク」。シリーズ1作目「サノバスミス ダム イチジク」の強化版です。今作には、蜂蜜にフルーツを加えて醸造するミードの一種「メロメル(Melomel)」のスタイルを採用しました。
蜂蜜による補糖で高められたアルコールボディは、サイダーでありながらワインのような重厚な飲みごたえと、長く続く優雅な余韻を実現しました。ワインの文脈で語られる11%のアルコール度数とは一線を画す、サイダーとしての圧倒的な密度と満足感をお楽しみください。

BREWER'S NOTE
共発酵(Co-fermentation)は糖源であるリンゴ、蜂蜜、イチジクを同時に発酵させることで、複雑な揮発性香気成分の生成を促します。Chitarrini ら(2020)1の研究が示唆するように、蜂蜜と果実を共に発酵させることで、単なるブレンドでは生まれない多様なエステル類やアルデヒド類の化学的な相互作用が起こります。
複合微生物発酵(Mixed Microbial Fermentation)は、野生酵母を含む多様な微生物叢(nativemicroflora)による発酵によって、単一培養では得られない豊かなエステル香と重層的なフレーバープロファイルが構築されます。Wei ら(2020)2が実証した通り、非-サッカロマイセス酵母と野生微生物の相互作用は、発酵代謝物の多様化に直結する重要なプロセスです。
ベースとなる原酒には、伝統的醸造品種(ヘリテイジ種)を用い、以下3つの異なるヴィンテージと製法をバレルロンダリング(樽ブレンド)しました。
・2022年産: 秩父蒸留所の2nd Fill バーボンバレルで長期熟成を行い、樽由来のラクトン類や微量酸素供給による熟成感を纏った原酒
・2023年産: フレッシュな果実味を保持した主発酵のみの原酒
・2024年産: キーヴィング](Keeving)製法により、ペクチン質のゲル化を利用して自然な甘味と旨味を残した原酒
これら3つのヴィンテージをブレンドすることで、熟成感とフレッシュの絶妙なバランスを追求しました。東近江市「あぐりきっず」の黒無花果 ネグローネと、小田原市「あさみどり養蜂販売」の蜂蜜が、木樽熟成原酒のタンニンや骨格と完璧なシナジーを生み出しています。
骨格の決め手となるのは11.0%というアルコール度数です。Muñoz-González ら(2019)³の研究によれば、エタノール濃度の上昇は、疎水性アロマ化合物の揮発を抑制し、口腔内での香りのアロマ持続性を劇的に変化させることが知られています。

SPEC
LOT No.: BL-2512C
Style: ヘリテイジバレルエイジドメロメル / Heritage Barrel-Aged Melomel
ALC: 11.0%
Apples: Porter’s Perfection, Chisel Jersey, Harry Master’s Jersey, Tremlett’s Bitter, Yarlington Mill,
Dabinnet, Calville Blanc, Sharp & Sweet variety, etc.
Yeast: Wild Yeast (including native microflora)
With: Negronne (Black Fig), Honey, Homegrown Aging Cascade
Aged in: Chichibu Bourbon Barrel

参考論文
1. Chitarrini, G., Zeppa, G., Rolle, L., Gerbi, V., Ferrandino, A., Picard, M., & Boulanger, R.(2020). Volatile Profile of Mead Fermenting Blossom Honey and Honeydew Honey withor without Ribes nigrum. Molecules, 25(8),1818. https://doi.org/10.3390/molecules25081818
2. Wei, J., Gänzle, M. G., & Knorr, D. (2020). Assessment of chemical composition and sensorial properties of ciders fermented with different non-Saccharomyces yeasts in pure and mixed fermentations. International Journal of Food Microbiology, 318,
108471. https://doi.org/10.1016/j.ijfoodmicro.2019.108471
3. Muñoz-González, C., Fonseca, F., Palacio, A., Laguna, L., Carrillo, J. D., Gutiérrez, A.R., & Moreno-Arribas, M. V. (2019). Effects of Ethanol Concentration on Oral Aroma Release After Wine Consumption. Molecules,24(18),3253. https://doi.org/10.3390/molecules24183253

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