Line Of Scrimmage / ライン オブ スクリメージ

Derailleur Brew Works / ディレイラブリューワークス
スタイルその他 - Saison / セゾン
ABV5.0%
IBU30.0

0.0☆☆☆☆☆

ジューシーでスパイシーなセゾンビールの復刻醸造。実に5年半ぶりの登場です。
Saazホップのフローラルなアロマと、
セゾン酵母由来のクローブのようなスパイシーさが土台を形成。
さらにNelson sauvinホップによるドライホッピングを行い、
白ぶどうやライチのような高貴なアロマを全体にまとわせた。
グラスから香る果実感あふれる芳醇なアロマ、
そこからドライでスパイシーな飲み口に遷移するギャップが美しい。
あなたを虜にさせること間違いなし。味覚と嗅覚はセゾンで潤すが良し。
(Brewer: おきよし侍)

『ライン オブ スクリメージ #002』
スタイル:French Saison
ABV:5 IBU:30 SRM:4
原材料:麦芽(ドイツ製造)、ホップ/炭酸ガス

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それにしても、驚いたな。まさかあんたが、
あのクリスタルボーイと知り合いだったなんてな。
もう10年以上昔の話だ。
俺は、生まれた時から親の顔ってものを知らなくてね。
母親に抱かれてるより、コールガールにベッドで抱かれてる方が多いぐらいさ。
気がつけば施設に入れられて育っていた。
勉強は好きだった。銀河考古学を学んでみたかったが、
孤児院のような施設が、学費を工面してくれるわけもなくてな。
きっかけは、銀河鎧球(スペース・フットボール)だ。
俺と、同じ孤児院の出身、デビッド・ボーイ。平たく言えば幼馴染だ。
デビッドと俺はいいコンビだったんだ。
ハイスクールでは、銀河大会で優勝しちまってな。
やつとは、なんでもわかりあえていた。
そう思っていた。パスコースも、相手の責め方も。欺き方も。
あいつがどこに投げてくるか、俺がどこに走るか。
おれたちはわかりあえていた。
ゲームのあと、このビールを飲みながら、語り合うんだ。その日のパスの精度、ランのスピード。
お互いをもっと知りたいって思いを肴にな。
銀河鎧球(スペース・フットボール)の腕を買われ、
国立深紅大学(クリムゾン・ユニバーシティ)に特待生で入学した。
俺は一人で売り出そうと 躍起になっているうちに、
八百長試合の疑惑をかけられた。
俺と、同じ施設の出身ー平たく言えば幼馴染で、腐れ縁だー、デビッド・"クリスタル"・ボーイ。
そして、ダグザード出身のアイアン・ブル。
奨学金がどうしても足りない3人組でな。
このパスを通さなければ、学費のお釣りが来るぐらいの額をもらえるんだって。
約束されちまってな。相手のチームに。
でも、わかるやつにはどうやったってわかる。
精細を欠く、なんてレベルのプレイじゃなかったらしい。
どうやら年貢の納め時が 来やがった。
電磁笛(ホイッスル)がスクリメージを告げる。
俺たちには、ゴールラインに仮想線(スクリメージ・ライン)が見える、
けして、越えてはならない平行な線。
腐れ縁は、友情のままで。仮想線を越えて愛情になんて、なっちゃいけない。
なのに、デビッドは、俺を庇って。
あいつだけが八百長の疑惑を一人で背負ったんだ。
翌日の記者会見は未だに動画アーカイブで漁れるぜ。
そのまま、デビッドは大学を辞めちまった。
恥ずかしい話さ、このビールを見るまで、すっかり忘れちまってた。
あいつの復讐に、俺は付き合ってやらないといけないんだ。
待っててやらなきゃいけないんだ。
仮想線の、向こう側で。

ブルワリー

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