Kabosu Saison 2025初摘みVer. / かぼすセゾン

別府ブルワリー / Beppu Brewery
スタイルその他 - Saison / セゾン
ABV4.0%
IBU-

0.0☆☆☆☆☆

別府産かぼすを使用し、湯あがりにさらなる爽快感を足すサワーセゾン。自分たちで収穫したかぼすをすぐに加工し、果皮と果汁を投入した特別バージョン!フレッシュですっきりした酸味があなたをかぼすの大ファンにさせます。

かぼすは大分県を代表し国内の95%以上を生産する香酸柑橘のひとつです。香酸柑橘とは、レモン、ゆず、すだちなどの香りが強いけどそのまま食べるには酸味の強い柑橘類のことをさします。かぼすには収穫されるシーズンがあり、通年ではなかなか出回りません。そのため通常の「Kabosu Saison」ではかぼす果汁のみを使用して、通年でご提供できるようにしています。

今回は特別バージョンとしてかぼすがまだ青い状態で収穫される9月の採れたてのものを使用しました。その量は24kg!絞ってとれる果汁のみでなく、果皮の部分も発酵後に漬け込んで香りを移しました。
それ以外の部分は小麦ベースに柑橘香が特徴のホップとイーストを使用して、小さな微調整を除けばほとんど通常の「Kabosu Saison」と同じレシピ構成となっています。フレッシュなかぼすが通常版とどう違うかお楽しみください。

飲んでみるとしっかりとかぼすが分かる柑橘香。他で例えるとゆず、オレンジ、みかんの果実やみかんフレーバーのグミのような香り。バックにはセゾンイーストによるブラックペッパーや、ホップによるシトラス、フローラルに加えてウッディーさと、小麦を中心としたモルト由来のパンのような香りもします。かぼすらしいしっかりとした酸味に、ほんのりとした甘さとボディがバランスを取ってくれます。

今年もかぼす本家さんのかぼす農園にお邪魔して果実の収穫をしてきました。取引先のかぼす本家さんは別府市でかぼすの栽培から加工までを行う会社。そちらでかぼすの農園へ見学・収穫作業の手伝いをさせていただきました。昨年の勉強した内容をふまえつつ、今年の短い梅雨の影響や酷暑の影響などを聞いたりとすっかり植物としてのカボスへの理解も深まってきました。

そして収穫後はすぐに加工をしました。ものによるのですが、果物の加工というものはブルワリー業務の中でもかなり時間のかかる上にデリケートな作業です。今年は新人3名が入社してくれたことで1日で無事に加工を終えることができました。まだまだ醸造について勉強している最中でもあり、それぞれがまだセクションごとにしか仕事をしていない3人ですが、1つのビールのために全員で加工してつくりあげました。
清掃、仕込み、発酵管理、移送、樽詰めなどどれも手が抜けない作業で細部に神を宿すのは自分たちであることを感じられた時間になりました。

加工内容としてはゼスターでかぼすの果皮の中でも表面だけを削り取り、1個1個ジューサーで果汁を集めました。
柑橘類の香り成分であるエッセンシャルオイルは果皮の中でも色のついているところをけずり、オイル分を削りだすイメージです。
毎回ゼストにこだわり表面だけを削り集めました。また、しぼりたてのかぼす果汁は香りもフレーバーもしっかりと出ていたので、集めてからは出来るだけ酸素に触れて酸化しないように注意を払いました。
白いワタの部分も大事な柑橘の味を構成する1つであるため、次回以降は白いワタの部分も上手につかい、かぼすの果実をビールの中で再構成するようなことに挑戦したいと思っています。

かぼすに馴染のない方にかぼすを説明するときは柚子のような和風の柑橘に近くもあり、オレンジやレモンのような酸のニュアンスもあります。
かぼすのポテンシャルは高く、料理では魚や揚げ物、汁物など様々なところで活躍できます。
大分の特産物のカボスがもっと色々な人にしってもらう1つの機会になれば幸いです。

Kabosu Saison 2025初摘みver. | Fruited Sour Saison w/ Fresh Kabosu | 4.0%

ブルワリー

このブルワリーの他のビール

おすすめのビール