Lucky Number - Spartan Imperial Stout / ラッキーナンバー - スパルタンインペリアルスタウト

PASSIFIC BREWING / パシフィックブルーイング
スタイルスタウト - Imperial Stout / インペリアルスタウト
ABV11.0%
IBU-

0.0☆☆☆☆☆

300仕込み目を記念して醸造したインペリアルスタウト。水の代わりに麦汁を用いる、いわば再仕込みにも似た製法をとることで濃厚な味わいを実現。ウイスキーを思わせる芳醇な香りでありながら、ふくよかな甘味とのバランスも良く、ゆっくりと時間をかけて飲みたいビールとなりました。

—memo—
300仕込み目を記念して醸造したインペリアルスタウトができました。

2021年の9月に醸造免許が交付されてから、仕込みをして、樽や缶に詰めて、また空いたタンクに仕込みをして...ということを繰り返しその数も300回を迎えました。いつもどこかで飲んでくれている人がいるからこそ、こうして数を重ねていくことができるんだなということを改めて実感する節目のタイミングでもあります。いつもありがとうございます。

100仕込み目は100回ホップをいれるIPA、200仕込み目は200年前のレシピといった具合に毎回数字にちなんだビールをつくっているのですが、300仕込み目のアイデアはわりと前から浮かんでいて、それが300kgのモルトを使うということ。なーんだ面白くない、と思う方もいるかも知れません。安直ですもんね。でもパシフィックの仕込み釜のサイズだと最大でも250kgくらいのモルトしか入れることができないと聞いたら、どうでしょうか?

この無理難題を実現するために今回とった手法が"麦汁を水代わりにして仕込む"というもの。酒で言えば貴醸酒、醤油で言えば再仕込みと同じような考え方です。
具体的にどうするかというと、150kgの麦芽で通常の仕込みと同様に麦汁をつくります。普通だったらこれでアルコール5%くらいのビールができあがります。ここまできたら一度釜をリセットして、再び150kgの麦芽と、先につくった麦汁を使って糖化→濾過という行程を踏んでいきます。初めてのことだったので、ちゃんと糖化が進むのか?とか色々と心配な部分も多かった訳ですが、思いのほか順調でした。こうして150kgx2とちょっと無理して?回収した濃厚な麦汁を、これまた300にちなんで300分間煮沸を行いました。これはパシフィックの通常の仕込みの5倍に相当します。こうすることで、より濃縮感のある麦汁をつくることができるのです。

仕上がりですが、泡までブラウンカラーで、炭酸が沸き上がる様子が見えるくらいしっかりとした粘度があります。また、アルコール感もわりとあるのですが、意外と嫌な感じではなく洋酒のような満足感さえあります。チョコレートやバニラ系の香りがあり、甘味もしっかりと感じますがバランスにまとまりがあるので重い印象はありません。テイスティングメモには"液体のチョコケーキ"と書いてありましたがまさにそんな印象です。
すでに2ヶ月ほど熟成させていますが、1年を超える熟成にも十分耐えうるビールです。どんどんと味わいが丸みを帯びていくと思うので、冷蔵庫の奥に1本とっておくのもまた良いかと思います。

計画上では、今年の終わりころに400回目の仕込みを迎える予定。また面白いビールがつくれたらと思っているので、楽しみにしておいてもらえたら嬉しいです。

【Lucky Number】
Style:Spartan Imperial Stout
ABV:11.0%

ブルワリー

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