GOLDEN ALE ~デコクション製法 & 氷点下長期熟成~ / GOLDEN ALE - Decoction & Long-term Aging Below Freezing

CRAFT BEER BASE Brewing Lab / クラフトビアベース
スタイルその他エール - Golden Ale / ゴールデンエール
ABV5.4%
IBU25.0

0.0☆☆☆☆☆

デコクション製法と10ヶ月の氷点下熟成を取り入れたゴールデンエール。力強く一体感のある味わいながら、どこまでもクリーン。
Golden Ale adopted a decoction mashing and the cold conditioning for 10 mouths. It brings wonderful flavor which is powerful and harmonious as well as super clean.

CRAFT BEER BASEでは2023年、ビールの4大発祥国を順次特集する。6~8月のテーマはドイツだ。醸造部からもドイツ発祥のビアスタイルを幾つかリリースする。
と書きつつ、ドイツ特集一発目のリリースはドイツ発祥のスタイルではない。しかし、その発祥背景にはドイツのお家芸であるラガービールが関係している。また、本作はエールでありながら、ラガーで主に用いられる製法を取り入れたユニークなビールである。
本作のビアスタイルはゴールデンエール。金色に輝くこのスタイルは、ドイツとチェコを除くビール発祥国、即ちアメリカ、イギリス、ベルギーそれぞれで同時多発的に現れた。その背景にあるのが、チェコで生まれ、ドイツで発展し、20世紀に世界を席巻したピルスナーを含む淡色ラガーである。
ゴールデンエールは各国で淡色ラガーの模倣あるいは対抗として始まった。特にアメリカではドイツ系移民が多かったこともあってか、淡色ラガーに近い風味バランスに発展した。この軽快な風味とアメリカ産原料の直球的フレーバーは相性がよい。当醸造所もお気に入りのビアスタイルで、本作もやはりアメリカンスタイルに仕上げた。
そして本作ではさらにラガーに近づける製法を取り入れた。ここで、エールとラガーの違いについておさらいしておく。両者の絶対的な違いは酵母種である。一般的にラガー酵母の方が発酵温度が低くクリーンな風味をもたらす。その他、ラガーを感じさせる製法として、例えばデコクションと低温熟成(ラガリング)がある(ただしこれらを適用するエールも少なくない)。本作ではエール酵母を使用したものの、デコクションと長期ラガリングを施すことで、ラガーライクな風味を表現した。
これらの製法についての詳細はここでは説明しきれないので別で参照されたい。本作で実行したことを具体的に述べると、デコクションについてはマッシュの25%を一回だけ煮だしてメインマッシュに戻すという控えめな操作を行った。ラガリングについては温度は-1℃、期間はなんと約10ヶ月である!ラガリング期間は一般にエールで2週間、ラガーで1ヶ月から長くて6ヶ月である。如何に本作の熟成期間が長いかお判りだろう。
これらによってもたらされた効果として考えられるのは〇デコクションで発生したメラノイジンと適度なタンニンによる力強い味わい〇長期熟成による硫黄臭の消失、深く一体感のある味わい(ゴク味)、クリアな外観、などであろうか。なかなか体験できない結果なので是非お試しを。ちなみに熟成期間が伸びた理由はケグが足りずリリースのタイミングを逃していた、、、というのは内緒である。

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Batch # L12
Brewing/Tasting Sheet
Brewing Date 2022/10/04
Release Date 2023/09/01

GOLDEN ALE ~デコクション製法 & 氷点下長期熟成~
Beer Style: Golden Ale
ABV: 5.4%
OG: 1.048
IBU : 25
FG: 1.007
SRM: 4

Grain Bill:
Pilsner (Main Mash) 75%
Yellow Koji Trace
Pilsner (Decoction) 25%

Hops:
Amarillo 1 g/L
Amarillo 3 g/L

Yeast:
Lallemand BRY-97 American Ale Yeast

Water (ppm):
Ca 48 Mg 2 Na 15 Cl 51 SO4 51

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